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縮毛矯正についてのご質問

先日、長年縮毛矯正でご来店のお客様より、
この様なご質問のメールをいただきました。
今日は縮毛矯正をかけている方向けの内容ですが、かけていない方にもご一読頂けたらと思います。



「実は、縮毛矯正をやめたいと考えています。年齢を重ねると白髪が出てきてカラーリングをする必要があるだろうけれども、
縮毛矯正と同時にやると髪が痛むためです。

ただ私の髪はくせが強く、ゴワゴワしていてうねりもあります。
そんな私が縮毛矯正をやめたらどうなるのか、考えただけでも恐ろしく、踏み込む勇気がなかなかありません。

私の髪質でも、広がりやゴワつきが気にならないような方法は何かないでしょうか。
美容師さんのブログ等を読んだところ、短くカットすることを勧めている方がいらっしゃったのですが、
広がりがひどくなるのではないかと懸念しています。」



この件に関しては、我々美容師も頭の痛い問題です。
縮毛矯正は「お悩み解消メニュー」のため、中々やめることはできません。
ですが、将来的にどこかでやめていただきたいメニューでもあります。
それだけ髪に負担をかけるメニューであるとご承知おき下さい。

以下はメールを頂いたお客様へ返信した、私の考えです。



お問い合わせいただいた件ですが、私も常々縮毛矯正をされている方が、このまま一生かけ続けて良いものか疑問に思っております。
ただ、縮毛矯正をされている方は、長年「お手入れ無しでスタイリング完了」で過ごしてきているため、
手間をかけることを望みません(誰しもそうかもしれないですが)
まずはそこを一歩踏み出していただきたいと思いますm(__)m

縮毛矯正を止める際にまず困るのが、かけた部分とかけてない部分の「差」です。
根元は癖、中間~毛先がまっすぐ……

これを自然に見せるために、まずパーマをかけて、全体をご自分の癖と同化させる方が多いです。
ただしパーマはボリュームが出るものなので、今まで縮毛矯正でボリュームを最小限に抑えてきた方には真逆の状態になりますので
慣れるまで少し時間が必要かと思います。

ショートにするのも一つの手ですが、中途半端なショートではボリュームが出るだけで手に負えないかもしれません。
ショートはご自身の骨格が肝ですし、癖毛と言っても全体にウェーブが出る癖なのか。又は一本一本が波状毛なのか。
それによってできるヘアスタイルは違いますので、一概にショートが良いとは言い切れないです。


実は私自身、結構な癖毛だと皆さんご存知でしょうか?
たぶん私くらいの癖毛ですと、世の中の8割くらいの方は縮毛矯正をかけてます。
でもなぜ縮毛をかけないかというと、抜け出せない底無し沼だとわかっているからです。
更に、これは縮毛をかけている方は薄々感じていると思いますが、どんどん癖が強くなると思いませんか?
根拠はありませんが、自身の「地」に逆らうと、体は抵抗するのではないかと私は思っています。

なので私は若い頃はベリーショート。
その後髪を伸ばしてからは、ずっとお団子やポニーテール。
最近はアレンジブームなので、尚のことこの髪質が便利です。
まっすぐなサラサラストレートヘアではアレンジがしにくく、巻いても持ちませんから。

髪のスタイリングは、要は「慣れ」です。
少し練習は必要になりますが、今は動画でセルフアレンジがたくさん投稿されてます。
自分でアレンジできるようになれば、いつも同じストレートのダウンスタイルより、ずっとオシャレで毎日違うヘアスタイルを楽しめますよ!

結論から申しまして、縮毛矯正をやめるのは大賛成です。
経営面では痛いですが(笑)

それでもやはりサラサラストレートが……
カラーもしたいし……
と仰るのであれば、まずヘアケアを見直して下さい。

私はいつも思うのですが、美容室で色々なメニューをする方は、
ヘアケアも同じにお金をかけていただきたいと。
髪は死細胞なので、自分で治すことはできません。歯と一緒です。

縮毛矯正をかけるのであれば、本来ご自宅のシャンプー類もサロン仕様のものが望ましく、
1ヶ月~2ヶ月に一度くらいは、サロンでのトリートメントもしていただきたいのが本音です。
ホームカラーに関しては、言語道断です。




以上が私の返信メールです。

髪は神経が通っていないため、粗雑に扱いがち。
私自身もそうですが………

皆さん、歯が痛ければ歯医者さんに。
風邪をひいた、怪我をした…
痛い、痒いがあれば病院に行きますよね?

縮毛矯正もカラーもパーマも。
髪は「痛い」とは訴えませんが、確実に髪は「痛い思い」をしています。

髪は自分自身を美しく彩ってくれる自分の一部であることを、
今一度思い直していただきたいと思います。



 

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