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飼育係の悲しい思い出
私は小学校4年生のとき、飼育係をしていました。
この話は、何人かのお客様にしているのですが…………
娘同様、虫や動物が苦手な私は(猫飼ってますが、猫以外の動物、本当は苦手)飼育係はやりたくなかったんです。
飼育係は不人気で、
やりたい係をことごとくジャンケンで負けた末、飼育係に。
理科の授業の実習で、ひよこを卵から孵すという実習がありました。
保温器(保育器?)に卵を入れ(もちろん産まれたての卵)
毎日様子を見守ります。
保温器の温度計を一定に保ち、誰かがいたずらとかしないように、
管理するのが私達飼育係の仕事です。飼育係は私を含めて4人いました。
当時一学年6クラスあり、私は4年3組です。
各クラス同時期に卵の実習が始まりました。
何日か過ぎた頃、我が3組の卵から、ヒナが孵りました!
確か4~5羽孵ったと記憶しています。
「3組、ヒナが産まれたよ!」
たちまち学年中に噂が広まり大騒ぎ!みんな3組のヒナ達を見に集まり、
私達飼育係は鼻高々です。
結局他のクラスの卵は1羽も孵らず、3組のヒナ達はどう成長するか、みんなの期待を一身に集めていました。
私達飼育係4人は、毎日放課後どのクラスの子達より遅くまで残り、
保育器の温度計のダイヤルをチェックし、「明日またね(^_^)」とヒナ達に声をかけて帰りました。
「ちゃんと鶏になるのかな?」「学校に鶏小屋、作ってくれるかな?」
そんな話を毎日しながら、4人が一緒に帰って何日目でしょうか。
朝、登校すると、「久美ちゃん大変!ヒナ達がみんな死んでる!」
確か飼育係の誰かだったと思います。泣きながら、そう叫んで私に抱きついてきました。
なんで?!!!!
教室に着くと、保温器の前に人だかりが…………
近づいて見てみると、保温器の温度計のダイヤルが一番高温になっていて、
ヒナ達はみんな保温器の扉にべったりと張り付いて、死んでいました。
そう、蒸し焼きです。
私はあまりにもショックで、何を思ったのか、
慌てて温度計のダイヤルを、いちばん下の温度に下げました。
本来、触ってはいけなかったのでしょうが…………
担任の先生も、他のクラスの子供達も、みんな集まってきました。
先生も、私も、呆然と立ち尽くしました。
「熱いから触らないように…………」先生はそう言い、
1時間目の授業はホームルームのように変わりました。
「飼育係は、昨日の帰り、いつも通り温度計を調べて帰ったわね?」
『はい……他のクラスは、誰もいなかっと思います…』
私がそう答えると、あちこちから「誰がやったんだ?」とか「5組が校庭で遊んでて、飼育係より遅く帰った」だとか、
みんなが犯人探しを始めたその時、
「犯人を探して突き止めても、もうヒナ達は生き返らない。やめましょう…………」
先生がそう言うと、みんな黙ってうなずき、泣き出しました。
私は大の泣き虫ですが、この時は泣かなかった。ショックが大きすぎて、涙がでないんです。
もっと遅くまで学校に残れば………
もしかしたら朝早く来てやったかもしれない。朝いちばんに私が来てたら………
…………冷めたら……生き返らないかな……ムリだよね………
ずっと、そんなことを考えながら…………
昼休み、みんなでヒナ達を校庭の片隅に埋めました。
他のクラスの子供達も、教室のベランダから私達3組を見ていました。
あれから30年以上が過ぎましたが…………
4年3組のみんなは、このことを覚えているでしょうか。
そして温度計のダイヤルを操作した犯人は、自分が犯した大罪を、覚えているでしょうか…………
その後私が飼育係に付かなかったことは、言うまでもありません。
この話は、何人かのお客様にしているのですが…………
娘同様、虫や動物が苦手な私は(猫飼ってますが、猫以外の動物、本当は苦手)飼育係はやりたくなかったんです。
飼育係は不人気で、
やりたい係をことごとくジャンケンで負けた末、飼育係に。
理科の授業の実習で、ひよこを卵から孵すという実習がありました。
保温器(保育器?)に卵を入れ(もちろん産まれたての卵)
毎日様子を見守ります。
保温器の温度計を一定に保ち、誰かがいたずらとかしないように、
管理するのが私達飼育係の仕事です。飼育係は私を含めて4人いました。
当時一学年6クラスあり、私は4年3組です。
各クラス同時期に卵の実習が始まりました。
何日か過ぎた頃、我が3組の卵から、ヒナが孵りました!
確か4~5羽孵ったと記憶しています。
「3組、ヒナが産まれたよ!」
たちまち学年中に噂が広まり大騒ぎ!みんな3組のヒナ達を見に集まり、
私達飼育係は鼻高々です。
結局他のクラスの卵は1羽も孵らず、3組のヒナ達はどう成長するか、みんなの期待を一身に集めていました。
私達飼育係4人は、毎日放課後どのクラスの子達より遅くまで残り、
保育器の温度計のダイヤルをチェックし、「明日またね(^_^)」とヒナ達に声をかけて帰りました。
「ちゃんと鶏になるのかな?」「学校に鶏小屋、作ってくれるかな?」
そんな話を毎日しながら、4人が一緒に帰って何日目でしょうか。
朝、登校すると、「久美ちゃん大変!ヒナ達がみんな死んでる!」
確か飼育係の誰かだったと思います。泣きながら、そう叫んで私に抱きついてきました。
なんで?!!!!
教室に着くと、保温器の前に人だかりが…………
近づいて見てみると、保温器の温度計のダイヤルが一番高温になっていて、
ヒナ達はみんな保温器の扉にべったりと張り付いて、死んでいました。
そう、蒸し焼きです。
私はあまりにもショックで、何を思ったのか、
慌てて温度計のダイヤルを、いちばん下の温度に下げました。
本来、触ってはいけなかったのでしょうが…………
担任の先生も、他のクラスの子供達も、みんな集まってきました。
先生も、私も、呆然と立ち尽くしました。
「熱いから触らないように…………」先生はそう言い、
1時間目の授業はホームルームのように変わりました。
「飼育係は、昨日の帰り、いつも通り温度計を調べて帰ったわね?」
『はい……他のクラスは、誰もいなかっと思います…』
私がそう答えると、あちこちから「誰がやったんだ?」とか「5組が校庭で遊んでて、飼育係より遅く帰った」だとか、
みんなが犯人探しを始めたその時、
「犯人を探して突き止めても、もうヒナ達は生き返らない。やめましょう…………」
先生がそう言うと、みんな黙ってうなずき、泣き出しました。
私は大の泣き虫ですが、この時は泣かなかった。ショックが大きすぎて、涙がでないんです。
もっと遅くまで学校に残れば………
もしかしたら朝早く来てやったかもしれない。朝いちばんに私が来てたら………
…………冷めたら……生き返らないかな……ムリだよね………
ずっと、そんなことを考えながら…………
昼休み、みんなでヒナ達を校庭の片隅に埋めました。
他のクラスの子供達も、教室のベランダから私達3組を見ていました。
あれから30年以上が過ぎましたが…………
4年3組のみんなは、このことを覚えているでしょうか。
そして温度計のダイヤルを操作した犯人は、自分が犯した大罪を、覚えているでしょうか…………
その後私が飼育係に付かなかったことは、言うまでもありません。